オスグッド

オスグッド

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 成長期における膝の痛みの代表と言ってもいいくらいよく知られているオスグッド。正しくはオスグッド・シュラッター病といいます。自分自身もオスグッドで痛みを感じながら部活動をしていた記憶があり、現在痛みは全くないものの骨が少し出っ張ったままです。

 

 

オスグッド

 

 

 昔は成長痛だからと言われ、特に治療もせずサポーターで押さえるくらいでほったらかしにしている人も多かったと思いますが現在は治療機器が進化し、体外衝撃波という物理療法や痛みを軽減させる電気治療、修復を早める超音波や酸素カプセルなど様々なアプローチで治療が出来るようになっています。

 

 

 

 

オスグッドの特徴

 

 オスグッド・シュラッター病は概ね10歳から15歳頃の成長期における男児に多くみられますが、高校生になってもしばらく痛みが残存している場合もあります。現在サポートしている高校テニス部にも何人か痛みが残っている選手がいました。治療を行い、現在は痛みなくプレーしています。サッカーやバスケット、バレーボール選手などダッシュやジャンプが多い競技によく見られます。痛みが強い場合は、階段の昇降や軽いランニング、ストレッチなどでも痛みが出るため、当然スポーツをする場合はパフォーマンスが落ちてしまいます。最近では冬トレが始まり走り込みや階段ダッシュなどのメニューが多くなり痛みが増している選手が多くみられます。オスグッドだけではなく、シンスプリントも多くなりますが…

 

 

 

 

オスグッドの原因

 

 膝のお皿の下にある脛骨(スネの骨)の上端部にモモの筋肉が付着する脛骨粗面という場所があります。筋肉がこの場所を引っ張ることで膝を伸ばす運動が出来るわけですが、オスグッドになりやすい世代では脛骨粗面がまだ柔らかい状態で損傷されやすくなっています。大腿骨と脛骨(スネ)の縦方向の成長は約70%が膝関節部で起こるため、大腿四頭筋の緊張が高まり柔軟性が低下することでさらに脛骨粗面部へのストレスが増大します。運動することで何度もモモの筋肉が脛骨粗面を引っ張り、骨がめくれ上がるような状態となり痛みとなって現れます。

 

 

オスグッド

 

 

       (参考:Medical Note 子どもの膝痛)

 

 

 

 

       オスグッドのエコー画像

 

 当院では超音波エコーを使ってオスグッドの状態を把握します。骨や腱の状態を観察し、経過とともにどれだけ修復してきたか一緒に確認しながら治療を行います。上の画像の矢印のある場所がオスグッドです。右側の正常な骨と比べ、ボコボコしているのが分かると思いますが、骨がめくれあがっている状態を映し出しています。正しく患部の状態を把握したうえで、最適な治療を行います。

 

オスグッド

 

 またオスグッドに似た障害にジャンパー膝やシンディング・ラーセン・ヨハンソン病(SLJ)などがあります。症状が似ており場所も近いため判断が難しいですが、病態としてはそれぞれ違うため何が痛みを出しているのか判断する必要があります。超音波エコーで患部を観察することは必須だと考えています。

 

 

 

 

 当院の治療では痛みの原因となっている場所に対して手技療法を行い、加えて体外衝撃波という最新の物理療法や痛みを軽減するための電気療法、骨の治りを早くしてくれる超音波やインソール、ストレッチ指導など様々なアプローチで治療を行います。また姿勢や体の使い方が痛みの原因となっていることもあるため、競技特性に合わせた指導が必要となる場合も多くあります。急性外傷ではないためスポーツ休止の判断が難しく、疼痛を抱えながらスポーツ活動を継続している選手を散見しますが、思った以上に長引くこともあるため早めに治療を開始することをお勧めします。

 

 

 

 

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