良い姿勢を保つための“大腰筋”使えてますか?

腰痛

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 多くの人が良い姿勢で過ごすことの大切さに気付いていると思いますが、特に腰の痛みで悩んでいる方は十分理解され気を付けていると思います。良い姿勢をイメージすると骨盤が起き上がって背筋がまっすぐ伸び、あごを引いているような感じではないでしょうか?しかしやろうと思ってもなかなかキープできずに気づけば背中が丸まっていたり、お腹が出ているような立ち姿になっていることも多いのではないでしょうか?

 

 

 この良い姿勢に大きく関与するのが上半身と下半身を唯一つなぐ筋肉の“大腰筋”です。

 

 

腰痛

 

 

 現代人は長時間のデスクワークや運動不足などにより大腰筋や多裂筋が機能していないケースが多いです。それによりいい姿勢を保つことが出来ず背中や腰が丸まり、背中の筋肉が伸長され続けることで血行不良や筋肉の機能不全になるケースや、反り腰により腰部の筋肉が短縮し続けることで筋肉の動きが悪くなり痛みがなかなか取れない状況になってしまいます。

多裂筋については過去の投稿に詳しく載せているのでこちらも参考にしてみて下さい。

 

 

 図の矢印で示した筋肉が大腰筋です。隣の骨盤に引っ付いている筋肉は腸骨筋と言い、二つを合わせて腸腰筋と言います。こちらのほうがよく聞く名前かもしれません。

 

 

 大腰筋の機能は主に大腿を持ち上げたり股関節を安定させる役割ですが、その他にも

 

・屍体標本とMRI データから大腰筋は姿勢変化にかかわらず腰椎前弯を変化させない機能を持つとしている
・大腰筋は腰椎前弯のコントロールに関係している

 

 このようにいい姿勢(腰椎前弯)を保つ機能があり、この機能が低下することで腰痛に繋がります。

 

 

 また筋肉の特徴として大腰筋の近位はType1線維(遅筋)が、遠位はTypeⅡ線維(速筋)が優位、近位は姿勢保持に、遠位は股関節運動に関与すると言われています

。これらのことから、近位部の大腰筋は座位でも立位でも生理的腰椎前弯を保持する機能があり、これを機能させることが大切だということになります。

 

 

 

 

【大腰筋エクササイズ】

 

 

腰痛

 

 

背筋を伸ばし、坐骨で座るように骨盤を立てます。

 

 

腰痛

 

 

骨盤を立てたまま大腿をお腹に近づけるようにして足を持ち上げます。

 

 

 大腰筋を鍛えることでいい姿勢を保ち、腰に余計なストレスをかける必要がなくなります。ただ痛みのある場所を治療しても再発することが多く、いかに痛みの出ない体を作るかが重要だと考えています。

 

 

参考文献

Juraj arbanas:Fiber type composition of the human psoas major muscle with regard to the level of its origin.Journal of anatomy:2009

 

 

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