腰椎分離症(成長期疲労骨折)① 【腰の痛みにはLPSTプログラム】

腰椎分離症

 最近、腰椎分離症が注目されています。腰椎分離症自体は元々古くから認識されている病態ですが、その原因が発育期の腰椎の疲労骨折だとはっきりと分かってきました。また、最近のMRIなどの高度検査機器の普及によって、早期の発見が可能になり分離症に至らず癒合させることも可能になってきました。

 腰椎分離症(成長期腰椎疲労骨折)にはLPSTプログラムが有効と思われます。これから数回に分けて腰椎分離症(成長期腰椎疲労骨折)についてお話していきたいと思います。
 腰椎分離症(成長期疲労骨折)

 腰椎分離症とは腰椎の椎弓部分が分離してしまったものです。成長期のスポーツ選手に生じることが多く、スポーツ中に受ける力学的ストレスによって、疲労骨折が生じて分離するといわれています。

 成長時期に生じたものが発見されずに、大人になってから分かることも多々あります。
 18歳以下の腰痛の30~40%を占めるといわれています。成長期に子供が腰痛を訴えたら、まずこれを疑わなければなりません。

 疲労骨折とは、一種の金属疲労のようなものです。骨の内部から徐々に金属疲労が起こり、最終的には完全に折れてしまいます。折れて分離してしまった状態が腰椎分離症です。

 完全に分離症が完成されてしまったら、骨の癒合は期待できません。しかし金属疲労状態の早期に発見することができれば、癒合を期待することができます。では早期に発見するにはどうしたらよいか?通常レントゲン上では、完全に分離症になるまで分かりません。疲労骨折が起こってきている分離症の初期に発見するには、CT及びMRIが有用といわれています。レントゲンに写らない初期の段階で、MRI上、疲労骨折に特徴的な輝度変化が発見できます。

 しかし、ここで問題になってくることがあります。一つには疲労骨折ゆえ、癒合させるには完全に運動を休止させる必要が生じてくるということ、またもう一つは診察される整形外科医師の先生方によっても、この腰椎分離症(成長期疲労骨折)についての捉え方、考え方(治療方針)に違いがあるということです。

 次回へ。

 {腰椎分離症(成長期疲労骨折)には、LPSTプログラム(腰椎・骨盤安定化運動療法)!!}

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