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ベースボールパフォーマンス

カテゴリ: 投球フォーム指導

 前田健氏主宰のベースボールパフォーマンスセミナーに行ってきました。

 過去、元有名プロ野球選手のDVDなど数十本のものを見てきましたが、彼の観察力や理論などは他を圧倒している感があります。

 今後の傷害予防、選手のパフォーマンスの向上に役立てていきたいと思います。

 

名古屋国際会議場にて

中京大学 屋内練習場にて

東海野球障害研究会

カテゴリ: 東海野球傷害研究会

 今年も東海野球障害研究会に参加してきました。

 プレセミナー、国際武道大学の神事努先生は、

 ・ボールのキレ、のびとは?
・ケガの少ない投げ方は?
・どうしたら速い球を投げられるか?

 をテーマに、従来の動作解析の手法に対する疑問を投げかけながら、解説いただきました。

 中日ドラゴンズのスポーツドクターであられる名古屋スポーツクリニックの杉本勝正先生においては、エコーを用いた投球障害肩・肘の評価について、講演いただくとともに、公演終了後に、特に離断性骨軟骨炎(OCD)の際の予後判断に対する動的な観察法に対して詳しくお聞きすることができました。

・肩障害→前方動揺性→internal impingment→PASTA、SLAP
 ・肩障害→後方拘縮→GIRD→過外旋→PASTA、SLAP
・腱板(棘上筋)、投球障害では、完全断裂はあまりなく、関節包面側の部分断裂が多い。
・100球程度投げるとSABは腫れる。
・滑液包面断裂は成人野球選手(草野球)に多い。
・フォロースルーが上手でない→後方障害、棘下筋ローエコー描出。
・内上角炎→僧帽筋、肩甲挙筋ローエコー描出。
・HAGL病変→関節包の骨頭側損傷。
・外側部障害→OCD、回内・回外での動揺性有→予後不良。
・外側部障害→骨端線損傷の場合もある。

 等々

 同じくドラゴンズに限らず、多くのプロ野球選手のコンディショニングを行うみどりクリニックの瀬戸口芳正先生においては、年々完成度が高まるスローイングプレーンコンセプトについて、講演をいただき大変勉強になりました。

 ・Dr.ジョーブ、投球障害肩の原因 : 過角形成、前方不安定性、過剰な水平外転。
・TER-total external rotation GHだけの外旋ではなく、肩甲骨・胸郭・体幹・股関節までも含めた外旋。
・スローイングプレーンとは、肩・肘・手関節の投球時に織りなす軌跡。
・single plane-shoulder planeとelbow planeが一致。TER180°であれば、肘の外反トルク0。
・double plane-shoulder planeとelbow planeの不一致。under SEA。肘外反トルク発生。
・肩甲骨内転位では、TERは不十分。
・不良フォーム : パイスローワー、スティフタイプ、フックタイプ、ルーズタイプ。
・投球早期(年齢)開始により上腕後捻適応出現。
・single plane→二重振り子運動効率が良い。
・double plane→内旋時、大胸筋関与が大きい。骨頭の前方トランズレーションの惹起。

 名古屋市立大学の後藤英之先生は、投球フォームの各フェーズに合わせた分析、チェック項目を点数化し評価する方法を講演いただきました。

 その中で、特にかえってフォームの良い子にOCD発生が多い結果となるなど、非常に興味深いお話を聞くことができました。通常であれば、フォーム不良が投球障害につながると考えられますが、フォームが良い=パフォーマンスが高い、能力が高い可能性も高く、現在の子どもの人数が少ないといったチーム事情の中では、能力の高い子はそれだけ酷使されることが多いのではということが考えられます。
考えさせられる結果でした。

 最後の講演であった日本福祉大学の浅井友嗣先生は、前庭からの姿勢制御と野球パフォーマンスについての新しい切り口での講演でした。

 特に、上部頸椎の固有受容器の姿勢に対する重要性などは、カイロプラクティックなどでも、最重要視するところであり、とても新鮮で興味深いアプローチでした。

 以上。

 これらを、日々の日常診療に活かしていきたいと思います。

エコー勉強会

カテゴリ: 学び

 昨晩は「エコーの勉強会」でした。

 MRIを凌ぐほどの解像度を持つ最新機種の画質はもとより、SSB社の柳澤さん、鈴木さんのとても分かり易い説明と、なにより動的観察方法へのアプローチに感嘆いたしました。

 患者さまへの説明や子どもの親さんへの説明の際に、どうしても静止画で撮影しがちになってしまいますが、実際の運動器の傷害は動きの中では発生することが多く、動的観察によってのみその傷害が再現されたりすることもあります。

 その運動器の動的観察をするのには、体に無害なエコーが最適といえます。レントゲンやMRIなどは身体に対しての侵襲性やコストの観点から現実的ではありません。

 患者様にとってより身近な存在にならなければならない我々にとって、身体に無害で、動的な観察のできるエコーはうってつけではないでしょうか。そして、そのためには、日々の勉強はもとより、柔道整復師としてエコー(超音波観察装置)の正しい使用をしていかなければなりません。

TRX サスペンション・トレーニング

カテゴリ: 学び

TRX-STC(TRXサスペンション トレーニング コースを受講してきました。

 TRXサスペンションは、元々は米国のネイビーシールズ(海軍特殊部隊)で考案され使用されていたものです

 が、近年では自重を用いたファンクショナルトレーニングのアイテムとして注目されています。「軍隊で考案」と聞

 くと非常に激しいトレーニングのように思いますが、何百種類ものエクササイズが用意されており、スポーツのパ

 フォーマンスの向上や日常生活での傷害のリハビリテーションなど、正しい設定を行えば、アスリートに限らず高

 齢者まで、年齢、性別、スポーツ種目を問わずどのようなフィットネスレベルの方にも対応できるのが特徴です。

日本超音波骨軟組織学会(JSBM)

カテゴリ: 日本超音波骨軟組織学会(JSBM)

 0/13,14と大阪で行われた日本超音波骨軟組織学会に行ってきました。

 13日は中級セミナー修了者を対象にしたフォローアップセミナー。

 実技を中心に症例や描出法に対するディスカッションも行われ、中でもAR-Ex整形外科グループPTの小林久文

 先生のMRIとエコー画像との比較など、非常に中身の濃い、充実した内容で、夜9:00過ぎまで開催されました。

 2日目、14日は学術総会(全国大会)が開催されました。


プログラム
 9:00~受付開始

 9:45~開会挨拶   田中 和夫 副会長・理事

 9:50~会長挨拶   山田 直樹 学会会長

 【研究発表第1部】   座長:大原 康宏、澤田 規
10:00~「脛骨疲労骨折におけるドップラーモードの有用性」
長野整形外科クリニック 小林 久文(長野県)

 「バイオフィードバックとしての超音波観察装置の有用性」
ヤマモト整骨院 山本 幸治(岐阜県)

 「肩関節滑液包炎の一症例」
むさしの整骨院 新井 達也(埼玉県)

 「肩関節症例報告 体表観察による客観的評価と超音波画像」
学大西口モアレ整骨院 圓川 勇(東京都)

 【基調講演 1】   座長:山田 直樹、渡辺 正哉
11:10~「運動器の血管内治療
~血管を減らすことで痛みを和らげる、全く新しい治療法~」
江戸川病院 整形外科  慶応義塾大学医学 部総合医科学研究センター  奥野 祐次 先生

 12:10~休憩、昼食   ー理事会・評議員会開催(8階多目的ホール2)ー

 【基調講演2】
座長:竹市 勝、澤田 規

 13:10~「骨格筋の可塑性 :個人差と部位差に着目して」
早稲田大学スポーツ科学学術院  若原 卓 先生

【研究発表第2部】   座長:金田 晋、寺原 雅典
 14:20~「超音波画像とX-ray画像の比較検討~ヘバーデン結節の一症例」
平川鍼灸整骨院 平川 敬史(長崎県)

 「長距離ランナーの疲労骨折 ―超音波観察が有効であった2症例―」
おくやま整骨院 前田 尚利(大阪府)、奥山 建志(大阪府) 森ノ宮医療大学 澤田 規(京都府)

 「超音波観察が有用であった踵骨骨折の治療」
おくやま整骨院 奥山 建志(大阪府)、原口 卓人(大阪府) 森ノ宮医療大学 澤田 規(京都府)

 15:15~優秀発表(最優秀賞、優秀賞の表彰)
国士舘大学 竹市 勝(学会理事・諮問委員)

 15:30~閉会の辞、連絡事項
早稲田大学 川上 泰雄(学会副会長・理事)


【基調講演1】
「運動器の血管内治療~血管を減らすことで痛みを和らげる、全く新しい治療法~」の奥野先生は、natureに研究論文が掲載されるなど、今大活躍されている先生です。
 損傷をして、痛みがなかなか引かない組織には、悪い血管新生が起こっている可能性がある。
その悪い新生血管にカテーテルを通して、チエナムという薬剤で詰まらせてしまえば痛みは消失する。という治療を行っておられます。
そして、この「血流を遮断させることで痛みを改善させる」治療法は、まだ多くの方が知らないことであるが、10年後には当たり前になっているかもしれません。

 ポイント
・血管には良い血管と悪い血管がある。
・腱や付着部、軟骨には血管がないのが正常。
・元々ある血管ではなく、新しくできた血管をターゲットとする。
・そもそも腱、靭帯、軟骨には血管を寄せ付けないようになっているが、炎症や損傷で血管が侵入する。
・エコーで見える血流反応はシャント(交通枝)した血管?
・痛みを出している血管は細い血管。エコー(Dモード)で見えない可能性もある。
・長期の圧痛があるということは、病的な血管が増えている。
・血管が増えているにも関わらず、シャントによって組織は低酸素状態になっている。
・そもそも生まれながらにしてある血管は詰まりにくい。詰まっても戻りやすい。しかし悪い新生血管は詰まりやすい。

 治療対象
・圧痛がある。
・手術をしたくない場合。

 【基調講演2】
「骨格筋の可塑性 :個人差と部位差に着目して」
早稲田大学スポーツ科学学術院  若原 卓 先生

 残念ながら、お昼の評議委員会が長引き、途中からしか聞けませんでした。

 筋により可塑性がある。
・上腕三頭筋は太くなりやすい
・腓腹筋は太くなりにくい

 ・筋線維組成と日常生活での筋活動は関連している。
・レジスタンストレーニングによる筋線維の肥大は、速筋線維の方が顕著である。
・いわゆる下腿や大腿などの抗重力筋より上腕の筋の方が速筋線維を多く含み筋肥大しやすい。
・同一筋内でもトレーニング様式により肥大率の部位差が生じる。
・高強度運動後に主働筋のT2が増加する。
・運動後のT2増加は筋活動の程度を表す指標となる。
・単関節運動では、二関節筋のT2増加が著しく、多関節運動では二関節筋のT2増加が低い。

 基調講演2題は、いずれもとても興味のある分野で、大変勉強になりました。
そんな中、稚拙ながら、私も研究発表をさせていただき、おかげさまで下記の賞をいただくことができました。
しかし、同時に研究手法や統計的処理の甘さなど、課題も多く頂きました。
また学会理事である早稲田大学大学院の川上泰雄先生や、国士舘大学の竹市勝先生に色々とお話を伺うことができ、とても勉強になりました。感謝で一杯です。ありがとうございました。

岐阜国体 陸上 酸素カプセル

カテゴリ: 酸素カプセル

 岐阜清流国体の陸上競技に、神奈川県代表選手として参加している川和高校の福里秋帆選手と佐藤彩選手が、連日、酸素カプセル利用に来院してくださいました。

 なかでも福里秋帆選手は、日本代表として昨年フランスで行われた世界ユース陸上に出場するなど、将来が嘱望されている選手とのことです。
http://www.47news.jp/sports/hisports/2011/07/post_20110706135621.php

http://www.47news.jp/sports/hisports/2011/07/post_20110706135621.php
 当院でも微力ながらに関わらせてもらった中で、夜間や休日も可能な限り協力させてもらいました。

 予選突破は間違いないと予想されており、しかし来院当日に某有名大学の受験があり、翌日に競技という過酷なスケジュールにより800mを回避し400mに出場とのことです。しかし、やはり不運なその過酷スケジュールが大いに影響したと思われ、残念ながら実力を発揮できず予選落ちという結果になってしまったようです。

 本当にかわいそうな結果になってしまいましたが、まだまだ将来が期待される選手で、是非今度は大学なりさらに上にいって活躍されることと祈念いたします。

 一方で佐藤彩選手は自己ベストたたき出した、とのことで少しは協力できたのかと喜んでいる所です。

 また、引率していただいた山村監督は、陸上の月刊誌にも連載されているほどの先生でありながら、とても気さくな先生で、速く走る原理やイメージなど、特に子どもに対してのことなど逆にいろいろと質問させていただき、大変勉強にもなりました(ありがとうございました)。

子どもの姿勢について

カテゴリ: お役立ち情報

 皆様、こんにちは。

 最近、よく親御さんから、「この子、姿勢悪くって、どうしたら良いですか?」と聞かれます。

 国内における最高位の学術団体にあたる日本学術会議の健康・スポーツ科学分科会(委員長-福永哲夫前早稲田大学教授、現鹿屋体育大学学長)が、「子どもを元気にする運動・スポーツの適正実施のための基本指針」を提言しています。その中で、

 [抜粋]
日本体育大学学校体育研究室を中心として約5年毎に行われている「子どものからだの調査2010」によると、保育・教育現場の教員(保育士、教諭、養護教諭)を対象として、気になる子どもの事象についての実感の有無を調査したところ、「椅子に座っている時、背もたれによりかかったり、ほおづえをついたりして、ぐにゃぐにゃになる子(背中ぐにゃ)」が「最近増えている」と回答した者の割合が、保育所で60%、幼稚園で64%、小学校で69%に達していた。[中略]
このような問題の背景には、いくつかの要因が考えられる。そのひとつが体幹筋力の低下である。重力に抗して姿勢を保持するためには、背筋力をはじめ種々の抗重力筋の緊張が必要である。
[中略]
抗重力筋の緊張に重要な役割を果たすセロトニン神経の活性低下を指摘する報告もある。セロトニンは、抗重力筋の緊張のほか、眠りのホルモンと称されるメラトニンの生成や気分の安定にも重要な役割を果す。最近、子どもの睡眠時間の短縮化や、「急におこったり、泣いたり、喜んだりする」子どもの増加が報告されているが、その原因としてセロトニン神経の活性低下が考えられる。セロトニン神経の賦活やメラトニンの生成には、朝や日中の受光、リズミカルな身体活動、夜の暗環境が必要であるから、昼は太陽の光を浴びながら外遊びや運動を実践し、夜は暗環境でよく眠ることは、姿勢問題の有効な改善策と言えよう。(http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-t130-5-1.pdf)

 と述べています。
 平たく言えば、良い姿勢を支える筋肉にはセロトニンが活発である必要があり、セロトニンが働くには、日中の光と運動、夜しっかり眠ることが大切だということです。

 な~んだ、ありきたりな、と思うかもしれませんが、太陽の光を浴びて外遊びすることや、夜、暗環境でよく眠ることが、姿勢の改善につながるなんてことは意外なことだったのではないでしょうか。

 日本学術会議 http://www.scj.go.jp/index.html

腰椎・骨盤安定化トレーニング(LPSTプログラム)について

カテゴリ: LPST(腰椎・骨盤安定化)プログラム

 我々接骨院においては、健康保険法上、原因のはっきりしない疲労的な慢性腰痛に対しては、健康保険外(自由診療)となってしまいます。当院におきましても、正しい健康保険使用の観点から、LPSTプログラムは自由診療にて行っております。しかし、原因のはっきりした急性・亜急性の腰部の傷害に対しては、リハビリテーションの一貫として健康保険を使用しての運動療法を行うことは可能なことであります。

 

 

 H24.9月より当院の体制といたしましても、一般診療時間内に健康保険を使用しての運動療法を行っていくことが可能になりました。LPSTプログラムに沿った近い形での、腰椎・骨盤安定化トレーニングを行うことができるようになりました。

 

 

遠慮なくご相談下さい。

股関節の軟骨再生へ 低出力超音波の可能性を探る | 股関節の痛みの原因を治療する

カテゴリ: 超音波骨折療法(LIPUS)

 http://kokansetsu-itami.com/kokansetsu-sikkan/cure/1727/LIPUS(低出力パルス超音波)の軟骨再生。股関節に限らず、変形性膝関節症、野球肘等、色々可能性がありそうです。

日本超音波骨軟組織学会(JSBM)

カテゴリ: 日本超音波骨軟組織学会(JSBM)

 今年度より、日本超音波骨軟組織学会(JSBM)の評議委員を受けることになった。

 しかし、実力が伴っていないので、もっと勉強しなくてはいけない。

 ところで、評議委員って何やるんだ?

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祝祭日施術有り。
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